【SMILE☆】 第三十一話
あたしとアッシュが付き合う事になってから、一か月が過ぎた。
今日は、農業で忙しいアッシュの久々の休みで、2人で出掛ける事にした。 …疲れてると思うし、私はアッシュと居れるだけで良いんだけどな。
そんな事を考えていたら、隣で歩いていたアッシュにふと声をかけられた。
「…アイラ?? …楽しくないか??」
捨てられた子犬のような目で見るアッシュに、不覚にもドキッとしてしまった。
いつもはクールで無口なアッシュだから、少し動揺した。
「ううん、ちょっと考え事っていうか…。気にしないで??」
「そうか。」
微笑みかければ、アッシュも照れたように笑い返してくれる。
付き合う前までは知らなかった、アッシュの趣味とか意外な一面。 それを私だけが独占してるんだと思うと、嬉しくなった。
ちょっと恥ずかしかったけど、アッシュの大きな手をそっと握った。
「…!!」
アッシュも驚いたみたいだけど、何も言わないで握り返してくれた。
――― それから暫くの間、2人で色んなところに行った。
「はぁー疲れた…」
「あぁ…。」
歩き疲れたため、近くのベンチに腰をおろして休むことにした。
喉が渇いたなぁ… と思ったら、アッシュもそうだったらしく「買ってるから待ってろ」と言って自販機を探しに行った。
そんな些細な事だけど、何だかすごく嬉しかった。
――
「アッシュ遅いなぁ…。」
中々アッシュが戻ってこなくて、少し心配になってきた。
と、そんな時、違和感がしたかと思えば、自分のバックに歩いていた人のバックのチェーンが絡まってしまっていた。
慌ててそれを解き、顔をあげる。
「す、すいませ…」
その人の隣にいる人物を見て、ハッとした。
その 女性 が手を組んでいる相手は、忘れもしない… ジュンだった。
「ジュ、ン…。」
私がそう呟くと、ジュンはプイっと違う方向を向いて歩き出した。
「ま、待ってっ!!」
思わず呼びとめて、その見なれた後ろ姿を追いかけていた。 …自分でも、何がしたかったのかわからない。
「…んだよ、うるせーな。」
ジュンはそう言うと、私を突き飛ばして歩いていった。 分かっていたことだけど、尋常じゃないくらいショックで。 …追いかける事もできなかった。
「…っ…ぅっ……ふぇ…つっ………っ」
喉の奥の方から嗚咽が漏れ、頬には暖かいものが伝っていた。
少ししてその場から歩きだした。
誰の目も気にせずに。
(アッシュ、ごめんね…。)
別れたきりになっているアッシュに、メールを送った。
――― 止まっていたはずの歯車は、誰もしらない間に回っていて…。
…どうして、すれ違う時に小さく「ゴメン」と呟いたの…??
…どうして、あんなにも苦しそうな顔だったの…??
呟いた一言
(いっそ嫌いになるなら、)
(突き放した方が楽なのに…)
ღ .:*・゜♡゜・*:.ღ .♡.ღ .:*あとがき*:.ღ .♡.ღ .:*・゜♡゜・*:.ღ
久々更新\(^o^)/
なな何か展開早すぎて物凄い事にorz
書きたいコトがたくさんあって書ききれなかったヨ^p^
何だか… うん、あれだね^q^←