ポケモンの世界が舞台の
小説を作りましょう!
舞台がポケモンの世界なら
どんな物語でもOKです
ただし、ポケモンからの世界から
話が離れてはいけません
ポケモン世界の小説を作ろう
LINK 388話
「だいぶ情報が掴めましたね…」
「まとめるぞ?
えっと…この地方、イーウェ地方は昔はウェイウォールなどという東西を分断する太い壁などはなかった」
アメジストがメモをまとめた紙を読み上げる。
「バット(しかし)!ワァ(戦争)により、イースト(東)ウェスト(西)、分断っ!」
「…最後のは分からなかったんだな」
「オー…」
「国王が留守の間に息子同士がケンカをし対立した、と…。
東エリアの人は西エリアの人から距離を置くため、壁を作った。
同じ事を西エリアの人も考えていたため、こんなに太い壁になった、と…。
それ以来、東エリアの人は西エリアへは行けず、西エリアの人も東エリアには行けなくなった、と」
「あれ?
でも、西エリアのマークをつけた人がコソコソしてるのを見かけましたよ?」
ラピスがここにきて、重要な情報を話す。
「いつっ!?」
「あなた達が迷子になっていた時です」
「「「………」」」
固まる三人。
「まぁ、いいや…。
とりあえず、イーオウシティに向かうか…。
一応、王に報告しようぜ。
…スパイの可能性があるからな」
LINK 389話
イーウェ地方 西エリア
「…というわけだ」
「スパイか…、トウの奴め…」
オパール等は西エリアに潜む、東エリアスパイの存在に気づき、報告をしていた。
「西エリアと東エリアの交流がないのは知っているな?」
西エリア王、セイがターコイズに尋ねた。
「もちろんです」
メガネを持ち上げながら喋る。…ダサい。
「だが、イーオウシティとウェオウシティには秘密の通路があるのだ」
「………」
シトリン、無反応。
「おい、トウっ!どういう事か説明してもらおうかっ!」
「それはこっちのセリフだっ!」
トウも大きな声で返す。
「やれやれ…、互いに探りあってたってわけか…」
アメジストが首を振りながら顔を出す。
「アメジスト…っ!?」
「オパール…っ!みんなもっ!」
「知り合いか?アメジスト」
トウは後ろのアメジストに尋ねる。
「俺達の仲間達だ」
「仲間、か…
セイ、もうすぐワン国王が帰ってくる」
「知っている」
「決着をつけよう」
「望むところ…っ!」
東西の国王、トウとセイは互いにモンスターボールを構えた。
LINK 390話
「いざっ!」
「しょう、ぶ…っ!?」
東と西を繋ぐ通路が揺れた。
「この国っ!俺がもらったぜっ!!」
…マントをまとい、仮面をつけた少年が現れた。
「…ハイゴッド?」
アメジストはすぐに気づき、声をかける。
「ち、ちがう…っ!
俺はっ!侵略の騎士、ゴッドだっ!」
「………」
アメジスト等、二期生にはバレバレだった。
「え、な、なにあの人…」
三期生のガーネットはおろおろしていた。
「ゆけっ!バンスケスっ!!」
ゴッド(ハイゴッド)がバンスケスを繰り出す。
バンスケスは出現と同時に、けたたましい咆哮を放った。
《バンスケスのプリンスワーズ!
バンスケスはぶきみなオーラをはなっている》
「バンスケスっ!はかいこうせんっ!!」
「トウさん!セイさん!
あなたたち、国王でしょっ!?
国を護ってくださいよっ!」
状況が読めたオパールが渾身の演技をする。
「そうだな」
「いくよ、トウっ!」
「分かったぜ、セイっ!」
「「ゆけっ!」」
「ブリュウデっ!」
「バリーフンっ!」
《ブリュウデのバスタードシン!
ブリュウデはみえないオーラをはなっている》
《バリーフンのサンエンゲージ!
バリーフンはすんだオーラをはなっている》
「ブリュウデっ!はかいこうせんっ!」
「バリーフン、ハードプラントっ!」
「まさかの英雄対決っ!?」
その後、ブリュウデとバリーフンを引き連れて、ハイゴッドは消えてしまった。
「トウ!」
「セイ!」
「俺たちが力を合わせれば」
「なんでもできるなっ!」
二人は固い握手を交わした。
「…無事、解決だな」
「俺は二期生は留まるわ。
バッジ集めないと博士に怒られるからな」
「はいですっ!
がんばっていってくるですっ!」
二期生と三期生が別れた一部始終を赤と青の影は見ていた。
八人が見えなくなると、赤と青の影は人型へと変化した。
…ミオの港で見た、執事とメイドの姿に。
「…お疲れ様。…ラティアス、ラティオス」
「「こんにちわ、お嬢様」」
「さぁ、そろそろ行きましょ。
…計画は大詰めよ」
「「はい、オニキスお嬢様」」
LINK 391話
「はいっ!
あいつらの移動時間は暇なので、ここで俺たちのエンシェ・再 編に突入しますっ!」
「まぁ私たち、四天王だからね」
「復興したこの、エンシェ地方新ジムを制覇していきますわ」
「というわけで…」
「やって来ました、エンシェ地方っ!!」(x4)
「お相手はわたくし、シヴァと」
「俺、バハムルと」
「私、ショウコと」
「…俺、カタストの四人でお送りします」
「…待て待て待てぇっ!
なんだこのラジオ的な口調はっ!?」
あ、やっとツッコミが入った。
「…なんとなく、だ」
「何となくじゃ分からねぇよっ!?」
「バハムル、少しうるさいですわ…」
「な…っ!?おま…っ!?」
「…ということで、新ジムリーダーがいる新エンシェジムを攻略していく」
「四天王の務めとしてね」
「勝手に進めん…」
「スタートですわ!」
…てことで過去レス見ながら記憶を呼び覚ましつつ、書いてきたいと思います。
出雲))
書いてりゃある程度はうまくなりますよw
時間があれば俺の小説一話から読んでみてくださいw
めっちゃ酷いですから…w
今は 一応読めるぐらいのレベルにはなりましたっw
出雲))
あの頃は酷いってw
今はあの時よりはマシw
実際、一話からのレビューでボロクソ言われてたしなw
レビューの内容もしっかりしてるしな…w
10歳でBOSS倒すのは早いよなw
ま、今は12歳になってるけどなw
出雲より年上だなw
そういえば
私が、このトピックスを
作成したあと
しばらくの間
ポケモン小説を書いてましたね
確か、まだ完結してないので
途中放棄の状態ですけどね(笑)
まあ、私の小説の続きを
見たい という物好きは
多分、いないと
思いますけどね(-.-;)y-~~~
編集:2011/10/17 17:41:40
LINK 392話
「というわけでやって来ましたブルフォタウン!」
体を伸ばしながら言い放ったバハムルの眼前には、小さな村が広がっていた。
未だに復興が続いているということは、ドラキティの一件がそれほど大きかったということだろう。
「……文明を消し去る、か」
バハムルは感慨深い表情で、右へ左へと行き交う人の動きを見つめていた。
どの人も木材やトンカチを持って、せわしなく走り回っている。
「おっと、忘れる所だった。戻れ、リザードン!」
ここまでバハムルをそらをとぶで連れてきて、バハムルを降ろしてからは空で旋回を続けていたリザードンが声に反応して急降下を始めた。
リザードンとしては、指示が無かったので「もしかして忘れられてるんじゃないか」と内心は不安で仕方が無かったりしていた。
「今はホクウド地方に居るはずのホックさんの所からわざわざ連れてきたお前だ。忘れる訳無ぇって」
リザードンの気持ちを読み取ったかのようなバハムルのその発言は、バハムルに対するリザードンのなつき度をさらに深めた。
「さて……、ブルフォタウンジム戦にでもいきますか……」
昔は力建というだった建物、ポケモンジムを探すべく、バハムルは町の人に聞き込みを始めた。
LINK 393話
「ジム戦をしに来たんだが」
ジムの入口である重い鉄の扉を抜けた先で、バハムルは玉座のようなイスに座る男に声をかけた。
「あんたがブルフォタウンジムリーダーのクロウズさんか?」
「……いかにも」
クロウズは重い腰を上げると、壁の方へと歩き、スイッチを押した。
ジムの中が移動してバトルステージが出現し、同時にバハムルの入ってきた扉がガチャンと音を立てて閉まった。
「思ってたより、来るのが遅かったね」
天井に吊るされた照明がライトアップし、暗いジムの中に明るさを招いた。
「町の人が挑戦者の事について話してたからさ」
「…………」
ここに来るまで、バハムルは町の人にジムまでの道のりを尋ねていたのだ。
しかし、聞き方が悪かったのであろう、町の人は頭の上に「?」を浮かべ、皆立ち去ってしまったのだ。
そして行く宛もなくトボトボ歩いた先に、このブルフォタウンジムを見つけたのである。
「……まぁ、そんな事はどうでもいいや。久々の挑戦者だ、楽しませてくれよ?」
クロウズはニヤリとした顔でバハムルに言った。
「試合形式はトリプルバトルの三対三。位置移動は挑戦者のみ。……よろしいかな?」
「それで構わない」
バハムルもバトルステージの指定された位置まで移動を始めた。
右手には三つのモンスターボールが握られている。
「……リザードン、今回は見ててくれよ」
クロウズに聞こえぬよう小さく呟くと、左手でリザードンのモンスターボールが入っているであろうバッグをぽんぽんと叩いた。
「トリプルバトルは位置で全てが決まるぞ。準備は良いか?」
「望むところだ!」
バハムルがそう返した時には両者はバトルステージの指定された位置に立っていた。
お互いがモンスターボールを構えた瞬間、まるで誰かが操作でもしているように天井の照明が二人を強く照らした。
LINK 394話
「ゆけっ! キリキザン! サンドパン! エルレイド!」
クロウズは手に持っていた三つのモンスターボールを右前、正面、左前に投げ放った。
バハムルから見ると、左からエルレイド、サンドパン、キリキザンの順である。
「さぁ、君のポケモンは!?」
「いくぜっ! クイタラン! キュウコン! ブーバーン!」
クロウズに対抗するように、バハムルもポケモンを繰り出した。
並び順としてはエルレイドとクイタラン、サンドパンとキュウコン、キリキザンとブーバーンが向かい合っている形である。
「ほのおタイプばかりだね」
クロウズは顎に手を当て、観察するようにそう呟いた。
「……俺はこのエンシェ地方四天王だからな。ほのおタイプを極めるため、タイプの統一をしている」
「若い子達が四天王になったと聞いたが、君がその一人だったのか!」
クロウズは驚いた表情で頷き、
「……じゃあ、我らジムリーダーの上に立つ者として、お手並み拝見だね」
と、怪しげにニヤリと笑った。
「先手必勝! キリキザン、アイアンヘッドだ!」
クロウズはバハムルのブーバーンを指差し、キリキザンに指示を与えた。
指示を受けたキリキザンは、素早くブーバーンに近づき、頭突きのポーズを作った。
その瞬間、キリキザンの頭が鋼鉄のように煌めき、ブーバーンに向かって一直線に降り下ろされた。
「ブーバーン、ガードしろ!」
バハムルの指示がワンテンポ遅れ、両手でガードをしようとしたブーバーンの腹に、キリキザンのアイアンヘッドがヒットした。
こうかはいまひとつとはいえ、直撃を食らったブーバーンは痛みに顔を歪めた。
「戻ってこい、キリキザン!」
再び指示を受け、キリキザンは元の位置まで一直線に素早く戻った。
この光景だけを見ると、ジム戦開始時となんら変わりは無いが、ブーバーンには微量とはいえ、ダメージが残った。
「タイプ一致のアイアンヘッドは、ブーバーンにはこうかはいまひとつですよ?」
余裕な表情を作るブーバーンを一瞥し、バハムルは言い放った。
「いや、アイアンヘッドはひるみの追加効果がある。これは戦闘を有利に運ぶための布石さ」
「果たして、戦闘はクロウズさんの有利に運んでますかね?」
バハムルの言葉を不思議に思い、クロウズはキリキザンへと目線を向けた。
攻撃を加えたはずのキリキザンは片膝をつき、低く唸っていた。
「これは…………やけど!?」
「その通り。俺のブーバーンのとくせいは、ほのおのからだ。直接触れてきた相手にやけどを負わせる」
キリキザンの状態異常をいち早く見抜いたクロウズに、バハムルは説明した。
攻撃力が下がるやけどは、物理型のキリキザンには響くであろうと、バハムルは確信していた。
「勝負も時の運ってとこか……。……でもまだ勝負が決まったわけじゃない、行くぞっ!」
LINK 395話
バハムルはクロウズの戦闘メンバーを眺め、
「エルレイドにサンドパンにキリキザン……、見たところ物理型ばかりだな」
と、呟きを漏らした。
「おっ、分かるかい?」
「あぁ、分かるさ。キュウコン、しっぽをふる!」
キュウコンは回れ右をすると、棒立ちしているクロウズの戦闘メンバー三匹に向かって、まるで挑発をするかようにその九本の尻尾を振った。
エルレイド、サンドパン、キリキザンの三匹は、心なしか防御力が下がったように見えた。
「真ん中のキュウコンに全体技を行い、僕の戦闘メンバー全員の防御力を下げてくるとはね……」
クロウズはニヤリと笑うと、「やるじゃないか」と呟きを漏らした。
「こっちの物理攻撃が通りやすくなるためでもありますが」
「その判断、吉と出るか凶と出るか……さて、どっちかな?」
「吉……じゃ、無さそうですね」
バハムルの視界に立つキリキザンは、やけどに苦しみながらも、しっぽをふるを受けてどこか逞しくなったように見えた。
まるで逆境の中でも、諦めない強い気持ちを持ったかのように。
「予想するにキリキザンの特性、まけんきですね?」
「その通り! 何か能力を下げられた時にこうげきがぐーんと上がる、それが特性まけんきさ!」
クロウズは勝ちを確信したかのように喜びを露にした。
「でもそれだけじゃ、やけどの攻撃力ダウンはカバーできませんよ?」
「それはやってみなきゃ分かんないさ。キリキザン、サンドパン、エルレイド、きりさくだ!!」
LINK 396話
クロウズの指示を受けて、三匹のポケモンが一斉に走り出した。
やけどを負っているキリキザンでさえも、正に負けん気全開で他の二匹と同じぐらいのスピードだ。
「狙うは真ん中のキュウコンだ!」
「キュウコン、よけろ!」
三匹の目指す場所がキュウコンに一匹絞られた。
キュウコンは自分に走ってくる三匹を視界に捉え、避ける体勢を作っている。
「三匹の同時攻撃だ、避けれる訳がないさ」
クロウズはニヤリと怪しげに笑った。
それと同時にバハムルが小さく何かを呟き、クイタランが一瞬だが動いたような気がした。
キリキザン、サンドパン、エルレイドの三匹は、キュウコンの目の前でジャンプして進行方向を変え、それぞれキュウコンの右、上、左に回り込んだ。
周りを囲まれたキュウコンは驚き、とても回避が出来る状況では無かった。
「きりさく!!」
ポケモン達の士気を高めるようなクロウズの指示を受け、空中で三匹は片腕を引き、攻撃の構えをとった。。
その引いた片腕が降り下ろされる寸前、天井の照明を受けてキリキザンの腕の刃が煌めき、サンドパンの鋭い爪も輝き、エルレイドの肘の刃もキラリと光った。
そして、キュウコンに腕が降り下ろされた。
……エルレイド以外は。
「何っ!?」
エルレイドは肘の刃でキュウコンを切り裂こうとする寸前、空中でダメージを受けたように真後ろに吹っ飛んだのだ。
他の二匹の攻撃も、そんなエルレイドを見ていたせいで決定打には成り得なかった。
「ブーバーン、きあいだま!」
エルレイドが吹っ飛ばされた事に驚くサンドパンとキリキザンに、ブーバーンの左手から放たれたきあいだまが襲う。
至近距離だったと言うこともあり、サンドパンとキリキザン、それにクロウズの反応が少し遅れた。
LINK 397話
「戻ってこいっ!!」
クロウズのワンテンポ遅れた指示を受け、サンドパンはバックステップで戻り始めた。
よく分からないダメージを受けたエルレイドも、不発だったきりさくのために伸ばした肘の刃を縮め、回れ右をして走り出した。
一方、ブーバーンのほぼ真正面に居たキリキザンは逃げることも避けることもままならず、きあいだまの直撃を食らってしまった。
「キリキザンっ!」
きあいだまを受け、バトルステージ中央まで吹っ飛んだキリキザン。
クロウズとサンドパン、エルレイドは心配そうにキリキザンを見つめた。
「こうかはばつぐん、四倍ダメージです」
キリキザンが吹っ飛んだ事により舞い上がった砂ぼこりが止んだ時、そこには目を×マークにしたキリキザンが倒れていた。
ジム内の壁にあるモニターが、キリキザン戦闘不能と表示した。
「キュウコンを倒すためとはいえ、迂闊に接近し過ぎたのが悪かったかな……」
反省点を呟きながら、クロウズはモンスターボールを取り出し、「戻れ、キリキザン!」とキリキザンをモンスターボールに戻した。
モンスターボールから放たれた赤い稲妻のような光がキリキザンを包み、小さくなりながらモンスターボールへと戻った。
「そうだ、さっきエルレイドに一体何をしたんだ?」
キリキザンを戻したモンスターボールをしまうと、忘れかけていた疑問をバハムルに投げかけた。
バハムルはクイタランと顔を見合わせると、静かに口を開いた。
「ふいうちですよ。知ってますよね?」
「ふいうち……?」
クロウズはエルレイドと顔を見合わせた後、口元に笑みを浮かべた。
漫画とかなら、このクロウズの右上の方に「ニヤリ」という擬態語がついている事だろう。
「相手が攻撃技を選んでいた場合、その相手より早く攻撃が出来る。それがふいうち」
「そうですけど……」
ふいうちの説明は正しかったが、バハムルは何故クロウズが笑っているのかが理解できなかった。
キリキザンは倒されてしまったのに。
エルレイドはダメージを受けているのに。
そして何より、追い込まれているのはクロウズのはずなのに。
LINK 398話
「エルレイドにふいうちを打つなんてねぇ」
クロウズは再びニヤリと笑った。
顔だけ見ると、今までバハムル達が戦ってきた悪の組織と大差は無いだろう。
特徴的な笑い方、それだけで人の見た目って変わるもんだなぁとバハムルは強く感じた。
「僕のエルレイドの特性は、せいぎのこころ」
クロウズはエルレイドと視線を交わすと、再びバハムルへと目線を戻した。
「悪を受けると攻撃が上がるっていうあの特性か」
「その通り! エルレイドっ!」
エルレイドは左手を前に構えると、肘の刃を伸ばした。
次の瞬間には刃は白く発光し、照明を受けてさらに強く輝いた。
「先ほど切り裂けなかった分の借りを返すぞ……エルレイド、キュウコンにサイコカッターっ!」
クロウズの指示を受けて、エルレイドは構えた肘の刃を飛ばすように大きく振った。
ぶんっと空気を切り裂く音が聴こえ、刃に込められた鋭い念が放たれた。
そしてそれは一直線にキュウコンの元へ。
「キュウコン、かえんほうしゃっ!」
念の刃がヒットする寸前、キュウコンは口から全てを焼き尽くすかのような火炎を吐いた。
指示が遅かったのか、強い威力のサイコカッターを完全に潰す事は出来ず、弾道が反れた念の刃はキュウコンの右側をすり抜けていった。
「あの威力のサイコカッターを寸前で弾くなんて、やるじゃないか」
「…………」
技同士がぶつかりあった際の黒煙が消え、キュウコンが無傷な事を確認すると、バハムルは再びクロウズを見据えた。
そんなバハムルの額から、たらりと汗が滴り落ちた。
「ふぅ。久しぶりのバトルだからかな。暑くなってきたよ」
クロウズも垂れる程では無いが汗をかいていたらしく、右手で額を拭った。
トレーナー達だけではなく、心なしかポケモン達も暑そうだ。
「……俺の」
大きく深呼吸をして、バハムルが口を開いた。
「俺のキュウコンの特性、分かりますか?」
「……特性?」
LINK 399話
不思議そうに聞き返すクロウズの頭にとある特性が浮かんだ。
まさかとは思ったが、自然とその顔からは笑みが消えていた。
「……クイタラン」
クイタランは待ってましたと言わんばかりにバハムルをチラリと見ると、両手を地につき、まるで砲台のように構えた。
背中の向こうから覗く尻尾の先は、真っ直ぐにエルレイドに向いていた。
「まさか……」
「ソーラービームっ!」
尻尾の先に光が現れたかと思うと、クイタランとエルレイドを結ぶように光が走った。
そして次の瞬間、ふいうちを受けた時よりも強く、エルレイドは背後へと吹っ飛んだ。
「……もしかしてと予想はしていたけど、ここまでの威力だなんて」
クロウズは吹っ飛ばされたエルレイドとモニターを交互に見つめた。
「キュウコンの特性はひでり。あの超古代ポケモンのグラードンと同じ、戦闘中ひざしが強い状態を作り出す特性」
「……正解」
エルレイドが吹っ飛ばされた事により舞っていた砂が収まり、モニターにはエルレイド戦闘不能と表示された。
クロウズはモニターを再び確認すると、惜しみながらもエルレイドをモンスターボールに戻した。
「成る程。それで威力の上がっていたサイコカッターも、そのキュウコンは弾く事が出来たんだね」
「サイコカッターを打ち消す事も、ほのおタイプの技の威力が上がっている今のキュウコンなら可能ですが、弾くだけに留めたのは、クロウズさんの警戒心を無くすためです」
「……よく考え込まれた、とても良い作戦だと思うよ」
クロウズは周りを見渡し、三対一な今の状況を再確認した。
サンドパンが真ん中という事もあり、このままだとすぐに倒されてしまうだろう。
「さすがは四天王、と言った所だね」
LINK 400話
「……降参ですか?」
「降参?」
クロウズの口元にニヤリという笑みが戻った。
「むしろ勝ちを確信したさっ!」
「…………」
両腕を広げて笑うクロウズを、訳が分からないといった風にバハムルは見つめた。
今、追い込まれているのはどう考えてもバハムルではなく、クロウズの方なのに、と。
「キリキザンやエルレイドが戦っている間、サンドパンが何もせずに彼らが倒されていくのを呆然と見ているだけだとでも?」
サンドパンは振り返る事なく両腕を広げ、主人のように肩を竦めた。
主人であるクロウズもまた、両腕を広げたまま口元に笑みを浮かべ、肩を竦めた。
「……つるぎのまい、か」
バハムルは考えられる仮説を呟いた。
「ご明察。そしてそんな彼が繰り出す技は……」
サンドパンは大きくジャンプをし、鋭い爪の生えた両腕を振り上げた。
つるぎのまいで高めたのであろう攻撃力が、そのジャンプからも滲み出ていた。
「じしんっ!」
サンドパンが地面に両腕を振り下ろすと同時に放たれたクロウズの指示は、じしんの威力を後押しするかのようにジム内に響き渡った。
高威力のそのじしんは、揺れが伝わる前からキュウコン達をグラつかせた。
そしてその揺れはエリア外に居るバハムルにも伝わった。
「…………っ」
揺れに耐えきれず、バハムルは地面に片膝をつき、両手で体をさらに支えた。
地面に亀裂が入るほどの威力。
キュウコン達は、地面に倒れていた。
モニターに目線をやると、戦闘不能の文字は表示されていない。
バハムルは安堵のため息を漏らし、立ち上がった。
「瀕死状態はギリギリ免れたようだね。でも、立っているのもやっとの状態……例えるなら、赤ゲージの状態だね」
クロウズは口角を吊り上げて笑みをつくると、腕を組んだ。
サンドパンもまた、鼻をくいっと上に上げ、誇らしげに腕を組んだ。
LINK 401話
「あと一撃サンドパンがじしんを放てば勝負は決まるが、念には念を押しておこう」
サンドパンは組んだいた腕を戻し、真横に開いた。
キュウコン達は次の攻撃に備え、立ち上がっていた。
「サンドパン、すなあらしっ!」
クロウズの声と共にサンドパンの爪が空間を切り裂くように激しく動いた。
途端にジム内には砂嵐が巻き起こり、キュウコンの特性ひでりで生み出された太陽を覆い隠した。
「……くっ」
キュウコン達に、荒れ狂うすなあらしが襲いかかった。
バハムルは砂が目に入らないよう、右腕で視界を覆った。
「僕のサンドパンの特性はすながくれ。天気がすなあらしだと、回避率が上がるんだ」
そう説明するクロウズの姿は、遠く離れたバハムルにはすなあらしが強過ぎて目視できなかった。
キュウコン達は近くに居るはずのサンドパンを完全に見失っていた。
「さらに力を蓄えさせてもらうよ……。サンドパン、つるぎのまいっ!」
何も見えないすなあらしの中、クロウズの声が響き渡った。
遅れて金属特有の、刃物同士が擦れ合う音がすなあらしの中から聴こえた。
「…………っ」
バハムルはすなあらしに目を細めていたが、突然何かに閃くと砂が入らないように口を覆い、声を上げた。
「クイタラン、キュウコン、場所を交代しろっ!」
指示を受けて、キュウコンとクイタランは歩いて持ち場を入れ替えた。
このすなあらしでも、仲間の位置は確認できるようだ。
そんなキュウコン達を、サンドパン視界に捉えたまま力を蓄え続けていた。
LINK 402話
「場所を交代して、一体何が変わるんだい? サンドパンのじしんはどこに居ても変わらず当たるんだよ?」
遠くからクロウズの声が、すなあらしに乗ってバハムルに届いた。
今もクロウズはニヤリと不敵に微笑んでいる事だろう。
「ブーバーン、クイタランにオーバーヒートっ!」
バハムルの声を受けて、ブーバーンは一瞬驚いた顔をして振り返ったが、バハムルの表情を確認すると、再び前を向いた。
技を発動するべく両手をクイタランに向けると、肩と尻尾の炎はより一層強く燃え上がった。
「ついに血迷ったかっ!? やはり子どもに四天王なんて、荷が重すぎたかっ!」
アッハッハと勝利を確信したクロウズの笑い声が聞こえるが、バハムルにはそんな声はどうでもよかった。
「キュウコン、クイタランにだいもんじだっ!」
キュウコンもまたクイタランの方を向き、九本の尻尾を逆立て、口を開いた。
キュウコンの口から火炎の玉が吐き出されると同時に、逆方向からもブーバーンの激しい炎が腕から発射された。
「クイタランっ!」
クイタランは顔を上げ、すなあらしの中に居るであろうサンドパンを睨みつけた。
次の瞬間、ブーバーンのオーバーヒートがクイタランを襲い、クイタランは激しい炎に包まれた。
さらにキュウコンのだいもんじがクイタランに直撃し、クイタランを中心に炎は大の字に燃え上がった。
「一撃に全てを賭けるぜ……っ」
クイタランはバハムルに応えるように、低く、それでいて力強く唸った。
大ダメージを受けているはずのクイタランの表情は、やる気に溢れていた。
このトピックスには続きがあります。
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