ここはシアレンスの村。村の北西部に大きくそびえ立つ「シアレンスの樹」を中心に村が作られていて、村はのんびりと穏やかな雰囲気に包まれ、争いもなければ事件も起こらない和な村。村人も個性豊かな人達ばかりで今日も平和で仲良く暮らしている。
さてさて、「シアレンスの樹」に住んでいるこの物語の主人公マイスの周りで今日はどんな愉快な事が起こるのでしょうか?
始まり始まり~
時は春の月午前10時。
全ての出来事はここから始まった。
「マイス!!おレの恋の相談に乗ってくレ!!」
声が大き過ぎて村中に響き渡ってしまうかと思うくらいガジの声がこだまし、その上ガジに会いに来て店に入った瞬間の出来事だったのでマイスはとても驚いた。
きっかけは昨日の深夜、ガジの部屋で起こった。
「あァ、エリザさん・・・どうしておレの想いが伝わらないんダ・・・」
椅子に腰を掛けながら彼はヴィヴィアージュ家の長女であるエリザ・ハラペニョ・ヴィヴィアージュの事を思い、悩んでいた。
そう!何を隠そう彼はエリザがこのシアレンスに引っ越して来た頃から彼女に一目惚れしていたのであった。
彼女のあの美しい美貌、スラリとした素敵なスタイル、そして誰もが目を疑う程のファッションセンス!!(笑)
ガジは彼女の全てに惚れ込んでいた。(笑)
しかし、彼も何もしなかった訳ではない。幾度となく彼女にアプローチをかけてはいるものの、彼女の天然っぷりが激しくて未だに想いが伝わらず、日々悶々としていた。
「エリザさぁぁぁン!!」
それこそ想いが溢れそうになると叫びだしてしまうくらいに・・・。
すると必ずと言っていい程ガジの部屋のドアがおもいっきり開き、この店の看板娘である赤毛の女の子トゥーナが現れ
「うるさい、近所迷惑」
と叱りにやってくる。
「あァ、そうだナ・・・」
いつもならこの会話をするだけでガジも反省してようやく就寝するのだが、この日だけは違っていた。
いつもは叱ったあと直ぐに自分の部屋に戻り就寝するハズのトゥーナがまだガジの部屋に居た。
「ん?どうしたんダ?トゥーナ??」
トゥーナの行動を不思議に思ったガジはどうしたのか聞いてみると
「そんなに悩むんだったら相談すればいい・・・」
と彼女にしては珍しく意見を出して来た。
「・・・なるほド!」
相談・・・それは今まで悩んできたガジにとっては思いがけないアドバイスになった。
「しかシ・・・」
相談するという案自体はとても素晴らしいと思うのだが、その相談相手がいないのだ。
村の男性陣・・・
カルロス
→重度のシスコンの為論外
ラスク
→いい年頃なのだがいまいち恋愛には興味がなく、あまりこの手の話は出来ない。(噂ではショコラと仲の良い?マリオンが気になっているらしいが・・・)
グルテン
→大人で頼りになり、良い相談相手だと思うがレストランが人気であり、繁盛していて忙しいと思う為あえなく断念。
ドンチャコス
→片想い中である相手の父である為不可能。
ウェルズ
→・・・( ̄~ ̄)ξ
オンドルファ
→落ち着きがあり、グルテンと同じように良い相談相手だと思ったのだが常にゼゼと行動しているので断念。
ゼゼ
→問題外
と悩んでいると
トゥーナがある意外な人物(見落していた)を勧めてきた。
「マイスだったら・・・良いアドバイスをくれると思う・・・」
マイス・・・そうか、彼がまだ居たんだった!!
girl killerである彼が!。
「おォ!!ありがとウ、トゥーナ!早速依頼の手紙を書くヨ!」
ガジは張り切ってマイス宛に手紙を書き始め、トゥーナは静かにガジの部屋を後にした。その際にボソッと「・・・あたしもいるのにな・・・」
呟いたが手紙を書くことに集中し、張り切っているガジには到底聞き取ってもらえず、トゥーナは自分の部屋に戻って行った・・・。