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牧場物語 コロボックルステーション for ガール

2005年12月08日 (木) 発売

牧物小説部-06-

No.作成者
2009-11-20 16:49:39

皆さんのおかげでついに「6」までいきました!!
前のトピで小説や感想を書いてくれた常連さんも、
改めて小説を書きたい!という新人さんも、
どんどんカキコしてくださいw

ただし以下のルールを守れる方のみです!

壱/牧物に関する小説をカキコする事。
弐/雑談はOK♪しすぎは×
参/ココにいる人は皆呼びタメでッ
四/感想もカキコお願いします。

以上を守って、楽しくしましょうw!!

*小説をカキコするのはいい事ですが、
牧物に関係ないストーリーは禁止です。
*また、ほかのかたのストーリーをパクるのはやめましょう。

No.741
2011-07-21 17:04:35

-あいするひとよ。-  第71話

俺が発した言葉にシエルは目を見開いた。
驚きを隠せていない様子で、シエルはきょとんとしていた。
「私の失ったものはそう簡単には取り戻せない。あの日から。
あのクリスマスから怖いんだ。だからきっと、取り戻すのに時間がかかるよ」
シエルはきっと昔は人を愛していた。
家族を、愛していた。
だけどあのクリスマスの日。シエルの家族が亡くなった日。
シエルは無くしたものの大きさを受け止めることが出来なかった。
愛していたから、ショックが大きすぎたんだ。
すごく辛い思いをしたと思う。
こんな辛い思いをするなら、愛さないほうがよかった。
家族を愛さなければ、こんなにも辛く悲しい思いをしなかったのに。
そうシエルは感じ、人を愛すことをやめた。
そして『愛』という言葉さえ思い出せなくなったんだ。
シエルが愛を取り戻すのには、すごく時間がかかる。それは承知している。
…でも、俺は。
俺は、シエルを愛しているから。
だから。
「時間がかかってもいい。いくらかかってもいい。俺はずっと待ち続ける」
「…どうして、そう言い切れるの? どうして、そんなに私のために尽くしてくれるの?」

「シエルを、愛しているから」

No.742
2011-07-21 19:02:30

ひよこsへ
おなじ文字を四文字以上連続して入力することはできませんって意味なのかな?
なぜか小説を投稿しようとしたらでてくるの

あとひよちゃんってよんでいいカナ?(*^_^*)

No.743
2011-07-22 21:31:42

セレア>>
同じ文字は3文字までしか柿仔できないよ;;
気をつけてね!!

>ひよちゃんって呼んでいいかな?
もちろん! どうぞどうぞ!!
すごく嬉しいです♪

No.744
2011-07-24 10:18:56

-あいするひとよ。-  第72話

「俺はシエルを愛しているから、これからも愛し続ける。それだけのことなんだよ」
俺はそう言って微笑を浮かべた。
きっとシエルには意味が分からないと思う。
それでも、いいんだ。
シエルには、ただ、俺の気持ちを知ってほしかったんだ。
俺のシエルへ対する気持ちは中途半端なものなんかじゃないって。
「…ありがとう」
シエルは呟いて、優しく微笑んだ。
茶色の髪がふわりと揺れる。
なんとなく事が一段落したようだと感じた。
アリサちゃんももうシエルと俺には関わってこないだろうし。
多分大丈…夫?
…あれ? あそこにいた男の人って誰だ?
確かアインって言ったっけ?
シエルの彼氏ではないと言っていたようだけど。
…気になる。
シエルとアインは親しそうな仲だったし。
どういう関係なんだろ。
俺は唾を飲み込んで、勇気を振り絞った。
「シエル、あのさ…アインっていう男の子とはどういう関係…なの?」
俺がシエルに尋ねると、シエルはぼ-っとしながら答えた。
「幼なじみだよ」

No.745
2011-07-27 21:38:39

-あいするひとよ。-  第73話

「幼なじみ…?」
「うん。私とアインは幼なじみ。腐れ縁ではないけどね。昔はこの谷に住んでたんだけど、今は料理の道に進むために、腕を鍛えようとしてどこかで修行してるの。夏には屋台を開きにまた帰ってくるんだけどね」
シエルとアインは幼なじみ…か。
なら、気にするほどのことでもないのかな。
アインはシエルのことを恋愛感情として見ていないようだし。
シエルには恋愛感情なんて欠片もないんだから。
アインに対しても。
俺に、対しても。
「…アイン、かあ」
俺が小さく呟くと、シエルが首を傾げて不思議そうに俺を見つめた。
「どしたの? アインが気になる?」
「い、いや、そういうわけじゃないけどさあ…」
「ウィル、へ-んなの」
そう言ってシエルは無邪気に笑った。
…そう、笑顔を浮かべたんだ。
よかった。ちゃんと笑えてる。
俺がクリスマスの日、シエルに辛いことを思い出させてしまったから、正直不安だったんだ。
シエルが元のシエルに戻るのかどうか。
でも、もう不安もなくなった。
いつものシエルに戻ったんだ。
「ウィル-、お腹すいた-」
「はいはい、今から作りますよ」
いつものシエルに、戻ったんだ。

No.746
2011-07-28 14:52:04

うあああお久しぶりです香恋です!!1 半年ぶりくらいかな、覚えてくれてますか(´・ω・`)りあるの方で忙しかったりしてなかなか来れませんでしたごめんなさいorz
でもひよこも変わらないみたいでちょっと安心しました(*^ω^)w

えっとですね、突然ですがやっぱり小説は一からやり直すことにします。
もう自分でも話の流れとかわかってないし元々カオスすぎるあのお話をこれからどう処理していったらわからなくなって、といいますか\(^o^)/うあああ
自分勝手でほんとごめんなさい、でも多分個人的な小説のスキルは多少あがったと思うんで頑張ります!ty

最後に。
ひよこ、ほんと久しぶりだね!^q^❀、
過去の書き込み見てみたら、つらい時期とかもあったのかな。そういうときに支えてあげられなくて、傍にいれなくてごめんね(;ω;)でもこれからは時間があいたらできるだけ来るようにするから、何かあったら頼って下さい(`・・´)
あと、あたし水香と手紙とか交換してるんだけどね、近いうちに水香もまた来るかもしれないんだって!* また前みたいに楽しく話したり感想言い合ったりできたら良いね(∵)♡

No.747
2011-07-31 13:16:21

かぁああぁあああれぇえぇぇえええんんん!?!?!?!?
本当に香恋なの!? 香恋なんですか!?
うわあ…めっちゃお久ですね!!
うぅぅ、感動のあまり涙がとまんねぇ(TДT)
大好きだよ香恋愛してるぅぅ!!!
>えっとですね、突然ですがやっぱり小説は一からやり直すことにします。
うん。香恋が決めたこに口出しはしないつもりだよ
頑張ってね! 香恋の素敵な小説がまた見れるのを楽しみに待ってます♪
>過去の書き込み見てみたら、つらい時期とかもあったのかな。そういうときに支えてあげられなくて、傍にいれなくてごめんね(;ω;)
ううん、いいんだよ。
辛いこといっぱいあったけど、もう大丈夫だから
心配してくれてありがとう、心配させてごめんね
>あと、あたし水香と手紙とか交換してるんだけどね、近いうちに水香もまた来るかもしれないんだって!*
ま、ま、まじですか!?
水香も帰ってきてくれるのかな!?
香恋も水香も帰ってきてくれて…嬉しすぎるよ!!

香恋、これからも改めてよろしくね♡

No.748
2011-07-31 13:29:02

-あいするひとよ。-  第74話

   ◆   ◆   ◆
あの事件から数日が経った。
シエルはウィルっていう男の子となんとかやってるみたいだし。
アリサもなんとか納得してくれたようで、ウィルにさよならも言わずに帰って行った。
「はぁ…」
俺は浜辺で溜息を零した。
気づけば、夏になっていた。
屋台を開いているが、今は客が来ない。ぼちぼちと言ったところか。
「おひとつ焼きとうもろこしくださいな」
目の前に優しい茶色の色をしたセミロングの髪の小さな女の子が立っていた。
今1番会いたかった、女の子だった。
「毎度あり」
俺は焼きとうもろこしを袋に入れて、彼女に渡した。
彼女は優しい笑顔でそれを受け取って、俺の隣にある椅子に座った。
「どうしたの? 元気ないね。アインらしくないかも」
その原因はお前なんだよ。
俺の頭の中、お前のことでいっぱいなんだよ。
…なんて言えるわけなくて。
「シエルに心配されるなんて、やばいわ俺」
そう言って微笑の浮かべた。
ちゃんと笑えてるかは分からないけど。
君にまで、心配させたくないから。

No.749
2011-08-03 21:13:25

投稿者本人が削除しました。
2011/08/03 21:14:15

No.750
2011-08-03 21:14:08

投稿者本人が削除しました。
2011/08/03 21:14:19

No.751
2011-08-18 18:02:40

-あいするひとよ。-  第75話

「へ-んな顔。無理して笑わなくていいよ」
どうやら俺は上手く笑えていないようだった。
俺は笑うのをやめて、下に俯く。
辛い。
苦しい。
悲しい。
シエルが、遠くなっていた。
気づけば、離れていたんだ。
「シエルは、…愛、を……取り戻したのか…?」
こんなこと聞いちゃいけないのに。
でも、どうしても、気になったんだ。
もし取り戻すことが出来たのなら、俺は。
俺は。
「まだ、だよ。あとちょっとで届きそうなんだ。掴めそうなんだ。
…なのに、躊躇してる自分がいる。やっぱり怖いんだろうな。また失うのが」
俺は、君を。
「俺だったら、シエルの最後まで生き抜くよ。シエルにあんな思い…二度とさせない」
幸せにすることが出来るよ。
最後まで愛してやるよ。
「ベタな台詞」
そう言ってシエルは笑った。
「お前はそんなこと気にしなくていいんだよ。自分のことだけ考えて突っ走れ。…な? アイン」
そう言いながらシエルはぐしゃぐしゃと俺の髪を掴んだ。
そして後で優しく俺の頭を撫でた。

(それでも やっぱり,)

No.752
2011-09-13 09:13:32

-あいするひとよ。-  第76話

涙腺が緩む。
なんで、だよ。
泣いちゃ駄目だろ。
俺が泣いてどうする。
泣かなきゃいけないのは、シエルの方なのに。
俺は自分に言い聞かせて、必死に涙を流さないように努力する。
それでもやっぱり流れてくるものは止まらなくて。
砂場に雫の跡がついた。
「…我慢しなくていいよ。思う存分泣けばいい。私のことは、気にしなくていいから」
シエルが俺の背中を擦った。
なにやってんだ、俺。
シエルに守られてどうする。
俺が、シエルを守らなくちゃいけないのに。
シエルのことを1番知ってるのは俺だから。
誰にもシエルのことなんて守れやしない。
俺だけが、シエルのことを守れるんだ。
だから、強くならなくちゃ。
「……悪ぃ」
そう呟いて、俺は涙を拭う。

強く、ならなくちゃ。

No.753
2011-10-06 11:30:00

-あいするひとよ。-  第77話

しばらくすると段々落ち着いてきて、涙も流れなくなってきた。
俺が泣いている間、シエルはずっと俺の側から離れずにいてくれた。
背中を擦ってくれたり、頭を撫でてくれたり。
…やっぱりシエルは強いな…。
でも、どこかに弱いシエルもいる。
それでもシエルは、弱い部分を俺には見せない。
「大丈夫? 落ち着いた?」
「…うん、もう平気」
涙を拭って、顔を上げる。
輝く太陽が海に反射して煌めいている。
俺が顔を上げるとシエルは俺の顔を覗き込むように見てきた。
「ふふ、その様子じゃ大丈夫そうだね」
そう言いながら優しく微笑んで、息を吐いた。
眩しいな。
世界も、君も。
「あの、さ」
そんな眩しい世界に、君に、前進してみよう。一歩足を踏み出してみよう。
俺の世界が、変わるかもしれない。
「シエルにとって…ウィルはどんな人?」
俺がそう言うと、シエルは少し吃驚したような表情になった。
俺はシエルの様子を見続ける。
「そうだなぁ…。…なんて言うんだろ、こう…お日さまみたいに温かくてさ。
ヘタレな部分もあるけど、どこかしっかりしてて…。…優しくて。
私にとって、初めての人かもしれない。
どう言い表せばいいのか分からないけど、すごく、大切な人」
「…つまり、シエルはウィルのこと……

好きってこと?」

No.754
2011-10-07 12:08:47

-あいするひとよ。-  第78話

シエルは表情を変えずに海を眺めている。
言って、しまった。シエルにとっては禁句だったのに。
でも、どうしても気になる自分がいて。
…ああ本当に俺は馬鹿だ。こんなの、俺のわがままじゃないか。
シエルが壊れるかもしれないって分かっていて、自ら足を踏み出すなんて。
「分かんないや」
そう呟くように言ってシエルは寂しげに微笑んだ。
「…でも、これが…、…好きっていうことなのかな」
予想外だった。まさか、シエルが愛と向き合うなんて。
いつも逃げて、逃げて、誤魔化して。それでもいいと思ってたのに。
やはり、離れていた。気づかないうちに、遠くへ行ってしまっていた。
「シエル、俺のこと、好き?」
馬鹿みたいじゃん。阿呆らしい。嘘をついてまでも俺はシエルに好かれたいのか。
「さあ、どうなんだろうね。やっぱりよく分からないよ。私、アインのこと好きなのかな…」
最低だ、俺。分かってるよ。こんなのただ俺が足掻いてるだけだって。
それでもやっぱり俺にはシエルが必要なんだ。
「シエルはウィルと俺、どっちが好きなの?」
シエルを追い詰めてまで、訊かなきゃならないことなのか。
ゆっくりでいいって言ったじゃないか、あの日から。
あの日の俺は、どこへ言ったんだ。どこへ、消えてしまったんだ。
「…分かんない。好きという感情が何かさえ掴めてないから、よく分かんないよ…」
そうだよ、そうだ。シエルは、それでいい。なのに、どうして。
なんで、こんなにもあせっているじぶんがいるんだろう。
「きっと、シエルは―――………俺のこと、好きなんじゃないかな」
最低だ、最悪だ。

(罪を犯してでも 君を,)

No.755
2011-10-07 16:49:58

ウワアアまたまたお久しぶりになってしまいました(´;∀;`)ごめんねひよこ!
実はPC禁止になってしまいまして。ようやく解禁したのです\(^o^)/

ひよこの小説読んだよ、やばいよはんぱないよ素敵すぎる!!1
好きすぎて焦っちゃう気持ちわかるよ、好きな人の幸せを願って自分は諦めるってそんな簡単なことじゃないもんね…(´・ω・`)だから何が言いたいかというとアイン頑張れty

とりあえず私もそろそろ小説書いてみます!、
ていうか余談だけど最近コロステに再度はまり出したから小説書きたくて仕方がなかった(あ
最初から初めて一週間で女神様救出とかwwwどんだけwwwっていうね((

まあそんな感じでやってきます(゜∀`)☆←

No.756
2011-10-09 14:00:46

かっ、香恋んんんンンンんんん!!!
かあああれえええんんん!!!
もう来ないのかと思ってた! 再び会えて嬉しい!!
うぅ、まじで嬉しい
……ありがとね、香恋

え、まじで? 読んでしまったのかあああ((
わあ…素敵だなんて…ありがとう///

あたしも受験生だから
あんまり来れないかもしれないの
それでも、香恋は待っていてくれますか
あたしのこと、忘れないでくれますか

香恋って、「うごメモ」って知ってる??

No.757
2011-10-09 14:11:19

-あいするひとよ。-  第79話

なんで、なんで。どうして…こんなはずじゃなかったのに。
誰だよ。俺って、誰なんだよ。こんなの、俺じゃない。
「私が、アインのこと、好き―――…」
なんで、否定しないの。
違うよ、って。シエルが好きなのは、あの人だって。俺じゃないって。
ねえ、どうして。
なんで、こんなことすら言えないの。
藻掻いて、足掻いて、結局は。
「もし私がアインのこと好きだったら、何をすればいいの」
無表情のまま、問いかけるシエル。
…ああ、また泣きそうだ。
「…好きな人同士は、付き合うんだ」
やめて。
嫌だ。
こんなの、嫌だ。こんな俺ならいらない。必要ない。
なのに、どうして。
なんで、言葉が出てくるの。
「付き合って、抱き合ったり、唇を交わしたり、そして結婚して、子どもを産んで」
微笑している自分がいた。
「お互いの愛を確かめ合って、実感して、生きてゆく」
駄目だ。そんなこと言っちゃ、シエルが壊れる。
愛を知らないシエルに、愛を投げつけてどうする。
掴めない愛は、堕ちていく。それだけの、ことなのに。それでも、俺は。
「じゃあ…私のウィルへ対する気持ちは、何なのかな」
お願いだ。やめてくれ。
これ以上、俺を壊さないでくれ。シエルを、壊さないでくれ。
「きっと、それは、嫌いっていう気持ちなんだよ」

No.758
2011-10-09 14:24:51

-あいするひとよ。-  第80話

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ畜生なんでなんでどうしてなんで。
やめろッ!!!
「私が、ウィルのこと…嫌い…」
吐きそうだ。身体の中のもの全て。気持ち悪い。なんだ、この感じ。
 か ら だ が だ れ か に の っ と ら れ そ う だ 。
「違う…アイン、違うよ…私は…僕は…ウィルのこと嫌いなんかじゃない…」
シエルが一人称を僕に変えた。
目覚め時か。
「違わない。きっとそうだ。シエルはウィルのことが嫌いだ」
……誰だ、誰が、喋ってる?
……こんなの俺じゃない。違う、違うよ…!!
「嫌いとかそんなもじゃない…!! ねぇ、アイン…違うよね…?
僕がウィルに対する気持ちはそんな薄っぺらいものじゃないよね…?」
飲み込まれたお前が悪い。馬鹿だな、自分を壊してまで思いを伝えたかったなんて。
だから、伝えてやるよ。お前の気持ち。
……お願いだ! それだけは言わないでくれ!!!
……シエルは、俺の大切な人なんだ!!!
気づいた時には、もう遅い。

「愛を知らないお前に、何が解る」

……やめて、くれ…!!
……そんなこと言ったら、シエルが、シエルが…!!

……シエルが、壊れる…!!!

No.759
2011-10-15 10:50:36

投稿者本人が削除しました。
2011/10/15 10:52:16

No.760
2011-10-15 10:53:20

投稿者本人が削除しました。
2011/10/15 10:54:22

No.761
2011-10-15 10:54:15

投稿者本人が削除しました。
2011/10/15 10:55:23

No.762
2011-10-15 10:55:18

投稿者本人が削除しました。
2011/10/15 10:56:31

No.763
2011-10-15 10:56:23

-あいするひとよ。-  第81話
……俺はなんとか身体を動かしてシエルを見た。
……シエルは蒼白になった顔で俺を恐れるように見ていた。
……ごめん、ごめんな、シエル。
……俺じゃない、違う。今のアインは俺じゃない。
……お願いだから、気づいて、シエル…助けて…!!
ごちゃごちゃとうるさいな。もうすぐお前は俺に乗っ取られる。
お前は黙って見てればいい。俺がお前の運命を決めてやるよ。
ハッピ-エンドへと道を進んでやる。この女と付き合って、結婚して、子どもを産んで。
そんな生活が送りたいんだろ? だから俺がやってやるよ。なあにそんなに心配するな。
俺は、お前の味方だ。
……ちが、う…!! そ、んな道…俺、は……。
……―――…。
さようなら、俺。
そしてようこそ、見知らぬ俺よ。
「愛を知らないお前に何が解る? お前の思っていることは、真実じゃない。思い込みだ。 俺は愛を知ってる。だから俺の言うことが正しい。俺の言う通りにしてれば大丈夫」
にっこりと笑う。愛想笑いだけど、きっとバレない。
「……あなたは、誰…?」
シエルとかいう女が眉をしかめてそう言った。こいつ、気づいてるのか。
さすが、俺が惚れた女だ。
「なあ、シエル。今から楽しいことしよう、いっぱい。たくさん教えてあげるからさ」
誰もいない砂場の隅でシエルに近づく。海の音なんて、聞こえなかった。
「あなたは誰…? あなたはアインなんかじゃない…。アインは、どこ…!?」
不安そうに見つめてくるシエル。ああ、可愛らしい。子羊みたいだ。

No.764
2011-10-15 11:13:59

-あいするひとよ。-  第82話

逃げもしないシエル。どうやら本当に愛を知らないらしい。
普通だったらここら辺で感づくんだけどな。でも、初々しくていいか。
俺は小さな体つきのシエルを押し倒した。
「アインはどこへ行ったの。ねえ、アインを返して…!!」
それでもシエルは昔の俺を求めている。気にくわないなぁ。
どうして今の俺を受け入れてくれないんだろう。
まあ今からやることは一生シエルに刻みつけられて、忘れなくなる。
愛の傷跡として、残してやろう。
俺は抵抗しないシエルの手首を動かないように掴んで、強引に唇を触れさせた。
シエルはやっぱり女の子だから力が俺よりも弱かった。
抵抗しているようだが、俺はびくともしない。
気づいたときには、もう遅い。
舌を入れて、絡めさせて。深く熱い濃厚な口づけを交わした。
俺は唇をつけたままシエルの服に手をかける。
今日はカットシャツを着ていた。1つ1つボタンを外していく。
4つ目のボタンを外そうとしたとき、誰かに強い力で押された。
俺は体勢を崩して、後ろに尻餅をつくような体勢になった。
なんだよいいところだったのに。
「アイン、何してやがる…!?」
そう思って見た先には、黒い髪の青年が険しい表情で立っていた。

No.765
2011-10-15 11:24:02

-あいするひとよ。-  第83話

どうやら俺の知り合いらしい。記憶を探る。…ああ、ウィルっていうのか、こいつ。
「なにって、見て分かんないかな。つか、いいとこだったんだけど邪魔しないでくれる?」
そう言った後に俺は口を拭った。
「お前…何言ってる…!?」
どうやらこいつも気づいているらしい。俺が生まれ変わったことを。
「俺は、シエルが好きだ。愛している。だから、愛を刻みつけようと思った」
俺は笑みを浮かべてそう言った。
そして、シエルの様子を覗った。シエルは押し倒された状態のまま動いてなかった。
顔の表情も分からなかった。ただ、記憶に刻まれたことだけは確信した。
きっとそれは、一生忘れられなくなる。でも、まだ浅い。
もっともっともっともっともっと、深く刻まなければ。
愛の傷跡を。
「お前…誰だ…? アインじゃないだろ…!?」
「何言ってる、ウィル。俺は俺だよ。俺以外に誰がいるってんだ」
「ッ……状況を整理したい。だから、今日は帰ってくれ、頼む…!!」
「はぁ…せっかくいいところだったのにさ。まああんたがそんなに言うんだったら
今日は帰るわ。でも、次からは何と言われようが知らないよ」
そう言って俺は立ち上がった。
パンツについた砂を手で払う。
俺は無表情のまま、その場を後にした。
そして笑みを浮かべる。

さあ、幕開けだ。

No.766
2011-10-24 16:18:59

-あいするひとよ。- 第84話

◆ ◆ ◆
どうなってやがる。アインとシエルの間に何があった…?
混乱したまま俺はアインが去っていったのを確認して、シエルに歩み寄った。
シエルは無表情のまま、動かない。
きっとショックで動けないんだろう。
俺はシエルの背中を支えて、シエルを座らせる。
服がはだけている。シャツのボタンが3つまで開いていて、下着が見えそうだった。
俺は何も言わずにボタンを閉めてはだけていた服を元通りにした。
「…なんであんたが泣きそうなかおしてんの」
そう言って、シエルは、笑みを浮かべたんだ。
なんで、なんでだよ。
なんでこんなときに笑うんだよ。
辛いに決まってるのに、なんで無理して、笑うんだ。
「お願いだから、無理しないで…!! 俺がいるよ。ずっと一緒にいる。傍にいる。
だから俺だけにでもいいから、本当のシエルを見せてよ!! お願いだから…!!!」
シエルの手を強く取って、訴えかけるように言った。
無理なんかしなくていい。泣きたいときに泣けばいい。叫びたいときに叫べばいい。
俺が、いるから。
「…っ…ぼく…はっ……」
シエルの双眸から涙が溢れて、零れる。
初めて、だ。
シエルが泣いているのを見るのは。
やっと、やっと。
泣いてくれた。
俺はそっとシエルを抱きしめた。

(痛みも全て 半分にしよう,)

No.767
2011-10-24 16:29:09

-あいするひとよ。- 第85話

「僕は…っ…なにを、した…っ…? 全然、分からないよっ…っ…」
「大丈夫。シエルは悪くない。シエルは何もしてないよ。分からなくていいんだよ」
抱きしめて、耳元でそっと囁いた。
アインが、シエルに唇を付けて、そして……犯そうと、した…?
なんでこんな所でやってたんだろう。人に見られるかもしれないのに。
なんでシエルの嫌がることをやったんだろう。
アインはシエルの幸せを第一に願っていたはずなのに。
そしてアインはシエルが人を愛せないことももちろん知っている。
なのに、どうして…。
…あれは、アインだったんだろうか?
本当にアインなのか? でも、アインじゃないという証拠も何もないし…。
同じ顔の人が2人もいるなんて、考えられない。
あれは、誰だったんだ?
「ウィル……怖い、よ…っ…」
ずっと泣いているシエル。
きっと今までのことが全部今流れているんだと思う。
俺はシエルの身体を少し遠ざけて、顔を近づけて、シエルを見つめる。
両手でシエルの頬を優しく覆う。
「大丈夫、俺がいるよ。ずっと一緒にいる。ずっと傍にいるから」
そして優しく笑みを浮かべて、シエルの額に俺の額をそっとつけた。
俺が、いる。
ずっと一緒にいる。
ずっと傍にいるよ。

No.768
2011-10-25 11:59:31

-あいするひとよ。- 第86話

シエルはずっと泣き続けていた。
こんなにも弱っているシエルを見るのは、初めてだった。
いつも笑っていて、優しくて、…無理をしていて。
でも今だけは泣いてくれる。俺を信頼してくれている。
その事実がなによりも嬉しかった。
俺はただシエルを抱きしめた。
しばらくするとシエルは落ち着いてきていた。涙も零れなくなった。
「…ねえシエル、何が、あったの?」
優しい口調でシエルに尋ねる。
「……分から、ない…。…アインに…押し倒されて…ぼ…くは…」
小さなシエルの身体が微かに震えていた。
「僕の……唇が…重なった、んだ…」
シエルは愛を知らない。だから、愛情表現も知らない。
アインが何をしようとしていたのかも、シエルにはきっと分かっていないはず。
「あれは…何だったんだ…? 僕はアインと…何を、した…?」
何て言えばいいんだろう。何て説明すればいいんだろう。
愛を知らない人に愛を教えたら…逆効果になるんじゃないか。
そもそも愛を教えるということが、分からない。
俺は、何をすればいいんだろう。
「シエル」
気づけば無意識のうちに口が動いていて言葉を発していた。
そして、身体も動いていたんだ。

シエルの唇に、そっと唇を触れさせていたんだ。
優しく、軽く、触れるだけのものを。

「…口直し」

No.769
2011-11-21 15:47:38

またまたお久しぶり(´・ω・`)なかなか来れなくてごめんねorz
小説読んだよ、まさかの展開にときめきました←
アインくんどうした、とりあえず私を押し倒して下さry
早くウィルくんの気持ちがシエルちゃんに届けば良いのに!
期待して続き待ってます◎

「うごメモ」ってなんですか(あ
ごめんね知らない(・q・`)教えて下さい-tyty

No.770
2012-01-28 11:41:35

香恋お久しぶり!!
私もすぐ受験であまり来れなくて全然小説うpしてない…><
おおぅっ…ときめいてくれたのか…! 嬉しいなあ//
う-んなんて言えばいいんだろ…とりあえずアイン君がどうなったかは
そのうち分かると思うお!!←

うごメモっていうのはね、DSiとかで絵を描いて投稿するやつだよ!!
PCとか携帯からは投稿はできないけど見ることだけなら出来るよ!!
結構楽しかったりする♪
ちなみに私はうごやってるけど名前は「ひよこ」じゃないよ><;;

香恋…
あたし…昨日…告られた……

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